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古川享(サム本人)

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マイクロソフトを退職して2年半経ちました。引退生活を楽しみながら、今年は教育の現場で何か新しいことをやりつつ、新規技術、通信・放送に対する私見を展開したい思います。
March 29

コンピュータ歴史博物館にて

シリコンバレーのComputer History Museumには、そろばん、計算尺、ENIAC、IBM System360、Cray、Apples Iなどの歴史に残るコンピュータの名品がズラリと並んでいます(ドイツのエニグマ暗号発生器も)。自分がコンピュータに関わりを持った時代は1976年以降なのですが...その時代の逸品も数多く展示されています。PDP11/70、PDP11/45、CDC170、IMSAI8080などなど1970年代後半から80年代初頭に自分がコンピュータに初めて触れた当時のマシンが既に歴史の一部になっているのだなぁ、と感慨深いものがありました。
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特にPCのコーナーにおいては、IBM PCデビュー以前のSOL20、ALTAIR8800OSI ChallengerKayProSWTPC6800HORIZON II、PET2001、TRS-80、Apple II、Osborne 1、XEROXのAlto、などなど懐かしいマシンの宝庫!! ひとつひとつのマシンの逸話...たとえば、「ALTAIRのキットに付属するS100バスのコネクタはカードエッジの入る長さが短いのでそれは捨ててしまって別のコネクタを別途購入して装着ないと使えないS-100ボードがあった」「メモリカードの近接するエッチング・パターンが接触していて、ボード完成後にスイッチング・レギュレータの電源を加えて焼き切った」「PET2001が日本に輸入された時に、どでかいトランスがねじ止めされておらず搬送中にキャビネットの中でゴロゴロ転がりICや基盤をぶち切ったものが日本に届いた...それを私は秋葉原のアルバイトで直したんだ」「KIM-1の20mAカレントループというTTY接続ポートに100Vの電源を繋いで、2cmくらいの真っ黒焦げの穴を空けて、修理に持ち込んだ東大生がいたなぁ」「SWTPCはスルーホールが電気的に繋がっておらず、一つひとつのホールを半田で埋めたのだけれど、スルーホールの穴が大きくて半田がツララのように垂れてしまったなぁ」「Horizonのフロッピーはハードセクターで5インチのフロッピー内側に10個の穴が開いていたなぁ, CP/MではなくNorthStarBASICとDOSが使われていて、オリジンは浮動小数点の計算ボードを生産していたケンタッキー・フライド・コンピュータという会社がNorth Starになってのであった」「コンパック・ポータブルとは言いながら電動ミシンほどのサイズで飛行機に持ち込んだら機内に収まらず...コックピットのパイロット席の後ろに預かってもらったことがあったなぁ...今のセキュリティでは考えられないことだなぁ」「SUN-1がデビューした時に村井純さんと、スタンフォード大学キャンパス内のSUN Micro Systemsを訪問したなぁ...Stanford University NetworkでSUNだって説明を受けたなぁ」「TANDYのM100、山下さん、Jei鈴木、林さんがシアトルで頑張っていたなぁ」なんてことを次々と思いだすのでありました。歴史に残しておかなければならない重要な事から、どうでも良いような細かい細かい話まで、次々と頭の中でフラッシュバックしてくるのに....最近他のことでは物忘れが激しい私なのでした...
 
L1060806 (2) 説明員として立ち会って頂いた、Jim Manleyさん、コンピュータの歴史を知りつくした生き字引のような方で含蓄深いお話にこれまた聞き入ってしまいました。ミュージアムの訪問の後、館内で食事会があったのだけど...Jim Manleyさんとさらにお話をする機会があったのだけれど...なんと...「私はSam Furukawaを知っている、貴方は鉄道と鉄道模型の写真家でしょう?」というわけで、私の名前は米国では鉄道写真家として一寸は知られているらしい。Jimさんは、ZゲージというNゲージ(1/150)よりさらに小さいZゲージ(1/220)の鉄道模型愛好家であることが判り....食事中の会話は...ビンテージコンピュータと鉄道模型のカルトQ的話になってしまい、廻りで一生懸命会話に絡もうと思っている人たち全てを置き去りにして、2人の世界に入り込んでいたのでありました。
 
日本にもコンピュータの博物館が是非欲しいなぁ、その隣には鉄道模型の博物館などあって、そんな場所で引退後の私が説明員などやっていたら、幸せな老後なんだろうなぁ...なんて、思ってしまうのでありました。
 
近刊で、以下の本にも同博物館の展示品が掲載されています。
Core Memory-ヴィンテージコンピュータの美、写真Mark Richards、文:John Alderman、翻訳:鴨澤眞夫、発行:オライリー・ジャパン/発売:オーム社 http://www.oreilly.co.jp/books/9784873113579/
 
では、ふるかわでした
March 18

シリコンバレーへのツアー、4日目(その1)「グーグルにてTechTalk...スランプ後、快打連発!!」

L1060733 (2) 本日(2008年3月13日)はグーグルの本社に伺って、社内見学、かの有名なグーグルのランチを食し、その後Tech Talkにて4社から発表後、懇談会を予定していました。
米国本社を訪問前に一度渋谷のグーグル・ジャパン本社にて村上社長、辻野さん、及川さんに事前のご挨拶とシリコンバレーに訪問する未踏プロジェクト経験者の一人に予定していたプレゼンテーションの内容をご査収頂きました。村上社長の第一声は、「それで、現在の資本構成はどうなっているの?」次のコメントは「本社で拉致されないように気をつけなさいね」とのこと...それは「君のプロダクツは素晴らしいねぇ、個人としても会社としても君の所に出資するに価値のあるプロジェクトだねぇ、ところでグーグル本社に就職するつもりはないの」ということを意味する表現なのでしょうが.....村上社長ってば、顔は笑っているのに眼はマジでちょっと怖いで すよぉーっ....私はすかさず、「若い会社ですからこれから皆で育てていきましょうね、最初からいきなりパクンっ、てのはやめてくださいねぇ」とは言ったものの...さて、どのような雰囲気で本社のプレゼンは進行するやら、と期待半分、ちょっとしたスリリングな気分が半分...でグーグル本社へ向かったのでした。グーグル本社では、すでに未踏の卒業生が8人も働いているとのこと....今回の米国本社でのプレゼンテーションの機会を設定して頂いたのも、グーグルの人事担当者からのおぜん立て...という背景なので....いきなり、「履歴書書いてきましたか?」なんて聞かれちゃうのかなぁ...と思いつつグーグル本社に到着....
L1060720 (2)迎えて頂いたのは、グーグルの川原英哉さん...サンマイクロ・システムズに在職中から有名だった人3DCGの世界では神の一人、本当の天才ね!!... 社内に入る前にまず「守秘義務契約書:NDAにサインしてくださいね..」との説明...私は渋谷の日本支社で既に経験済みで、その内容も英語本文/日本語参考対訳で事前に確認をしていたので...「この内容のNDAならサインをすることによって、自分が不利益になることはないと思います。L1060723 (2)しかしながら、このNDAはグーグルの秘密に関する守秘条項を規定しているだけで、皆さんが喋ることをグーグル側は一切秘密事項として取り扱わない何の制限/制約も受けないと書いてあるので、自社の特許、著作権、各企業の秘密条項として開示したくないことは喋っては駄目ですよ、向こうも聞きたくないってちゃんと書いてありますからね...」と確認の上...いよいよグーグル社内に...本社ビルディングNo.43の入口を入ってすぐ目に飛び込んできたL1060728b のが、民間企業の努力で初めて大気圏飛行を成功させたSpaceShipOneの現物が天井からぶら下がっているではないですか、このプロジェクトはシリコン・グラフィックス社とネットスケープの創設者ジム・クラーク博士とマイクロソフトの創業者ポール・アレンも関わっていたもので、その現物がビルの入口に天井から吊るされているとは凄いなぁ、とデジカメで撮影したら...いきなりセキュリティ・ガードのオジサンが目を吊りあげて階段を下りてきました。駄目駄目、写真を撮っちゃ...とのことなので、ここでデジカメはカバンの中に...アップルでは中庭に居ただけなのでお茶目心(肩にかけたカメラのシャッターが落ちたなんて話)も許されたろうけれど、今回は社内を歩き回るので、へたすりゃセキュリティ・ガードに両脇を抱えられて社外に放り出されるかも...と思っているのに...未踏クンの中で一人カメラを抱えて中庭の写真をパチリと撮った瞬間に2階の回廊から監視しているセキュリティ・ガードがばっちり見ていたらしく、連絡を受けた一人がこちらに走り寄ってくる始末...ぐげっ、この緊張感はドラマの「24」そのもの...おとなしく、カメラはカバンに入れたままだったのだけれど、ポケットに入っていたiPhoneにカメラが付いていたことを思い出し...ひょっとしたら、電話をかける時に指が触れてカメラが誤動作してしまった、なんて言い訳だめかしらん、と思いながらiPhoneを手に握りしめて社内をウロウロ...社内のア スレチック・ジム施設、IMG_0082 長さ3mほどの流れるプール、ミニ・キッチンと呼ばれる簡易食事設備、建物のコーナーにある書籍ライブラリ、松下の電動マッサージ・チェア(創業者があ初めて日本に行ったとき、秋葉原でみつL1060788b けて、なんとその場で購入チェックイン荷物でここまで運んできたとか、今では各フロアのエレベータ・ホールなどに何台もあるそうです。)眼に飛び込んできた、サーバーラックがグーグルが初めてインターネット上で検索サービスを提供した自作のサーバー...現代の1Uに収まるブレードサーバーなど無い時代なので、パソコンのマザーボードの下にコルク版を張ってショートしないように高密度実装、ボードの隙間にねじ止めもしていないハードディスクがゴロリと基盤の上に転がってラックに挿入されているものだから、マザーボードが全て反り返って凹んで見えるという実装方法...学生さんや個人が実験として使うには良いにしてもIT企業のマシンルームであれば、あり得ないって話であります。ところが、その日の夕方コンピュータ・ヒストリカル・ミュージアムへ行ってみれば、グーグルから寄贈されたこのサーバーのラック1本分が、ENIAC、IBM System360、VAX11/780やCray 1に混じって「歴史を創ったコンピュータの1台」として、ちゃんと展示されていたのに驚きでありました。写真は、そちらで撮影したグーグル最初の手作りサーバー...写真右です。下から3段目、5インチのハードディスクがマザーボードの上に転がってるでしょう..マザーボードはみんな...たわわっに、しなっていますね....熱設計なんて関係ない、というがごとく、この正面にドアのような蓋をするのですが、その全ての面に放熱ファン(小さな扇風機がギッシリ並べてあるのもいかにも、「それで動作してるなら、良いじゃない!!」という学生企業(当時)の本領発揮という感じ...スケールは全く違うけれど、自分が半田ゴテを握って作っていたコンピュータもまさしく、こんな感じだったなぁ..
 
IMG_0100 さてその後、かの有名なグーグルの社内レストランへ、グーグルの最初のシェフであるチャーリーさんにちなんだ”Charlie's Cafe”にはグーグル社内で社員総会やバンド演奏をするための常設ステージがあり、キッチン・カウンターには各食材を活かした料理が盛りだくさん...多くのIT企業が飲み物だけはタダそれ以外の食事は社員価格というだけではなく、グーグルは本当のタダ飯を提供しています。(我々のようなゲストにも)....社内にいくつかあるレストランの内、”Cafe5”は全ての惣菜が5品以上の素材を調理したもので、”Cafe150”はレストランIMG_0088 から150マイル以内で採れた素材のみを使っているとか...サンフランシスコ空港の近くに”It's It”というアイスクリーム屋さんがあるのだけれど、そこの特製チョコレート・クッキーサンド・アイスクリームは、袋にGoogleのロゴが入ったパッケージ...それぞれ社内レストランの食事とそこに集う社員たちを見ると会社の勢いや企業文化が見えてくるのだけれど...グーグルの場合は、とても勢いのある会社だなぁ、と改めて感じいった次第。食事の最中にグーグラー(グーグルの社員)の中から各セクションに居る日本人や日本語の喋れる社員が一緒に参加してくれて、グーグルにおける社員生活や、グーグルの文化、午後に予定されている各人のプレゼン内容に関してそれぞれの未踏の子は助言を貰っていました。
グーグルのTechTalkというシステムは、グーグル社内のオープンスペースにあるミニステージにて社外からのIMG_0111講演者が持てる技術を発表しその後Q&Aの時間、個別ミーティングをします。その開放的な雰囲気は、ドアを開けて人が出入りする閉ざされた会議室でするのではなく、人が自由に出入りできるエレベータホールの一角で行われるということも演出の一部なのかもしれません。壁に貼ったTechTalkの演題を見たグーグラーたちは、社員に与えられた20%ルールに従って(自分の時間の20%は与えられた仕事以外のことを自分で探してする)興味のあるテーマをTechTalkの中から探したりもします。TechTalkの招かれた人間にとってのチャレンジは、グーグラーが興味を持ってTechTalkに参加して最初の2分間で「つまらない」と判断されたら、最便列に座ったIMG_0110  聴取者でも席を立って帰ってしまうということも覚悟しなければいけません。TechTalkの内容は社内に中継もされているので、自席で仕事をしながら画面を見て面白いと思ったら席を立ってTechTalkの会場までやってくる...こともありでしょう。さらに、YouTubeを使って過去実施されたTechTalkの内容を閲覧することもできまう。先月開催されたTechTalkで、Ruby on Railsを開発した松本さんが実施したプレゼン内容YouTubeで公開もされており、「未踏の子」たちには、これを見て準備をしなさい、と宿題を出していたのでありました。(写真はいずれも、iPhoneで電話をしようとしたら、間違えてカメラのシャッターが落ちてしまったモノです。あしからず)
今回のTechTalkはすでに、YouTubeで公開されています。ぜひご覧ください!!
    
ツアーも4日目となり、「未踏の子」たちはシリコンバレーの地で自分の実力を思いきり知らされ、完璧にノックダウンした子もいれば、我関せずで他人からの批評は全て褒められていると勘違いをしている子も、ますます元気印でファイトに燃える子もいて、それぞれなのだけれど...私の気分は海外の遠征試合にきた野球の監督のような気持ちでありまして、大リーグと親善試合を望まれてさてどの打順で誰をノミネーションするか(時間の制約で7社のうち4社のみのプレゼン)悩むところでありました。2日目のプレゼンでボロボロになり、後から聞くと凹んでしまって、明日のフライトで日本に帰ろうとまで思った子もいたそうです。一度は自信を失った子たちも、昨日はシリコンバレーで元気に働く日本の先輩に勇気を貰い、若い企業がそれぞれにチャレンジして失敗を糧にして成功を掴み取っている姿を見て、皆フル充電してプレゼンに臨んだように感じます。
IMG_0113 4人のプレゼンを見ると、スライド構成を全面的に編集し直して判りやすくした子、発表の10分前までグーグルの事例を混ぜグーグルにとっても自社の技術がどのような価値があるかを加味していたり、何よりも一人一人が自分自身に自信を付けてパソコンの画面をみて下を見ながらボソボソと語るのではなく、しっかり前を見据えて相手の眼を見ながらプレゼンをしている姿を見て、団長としては本当に頼もしく感じたのでありました。
プレゼンをしている最中に、私の後列で座って聞いていたグーグラーの一人が「Cool!!」、「かっこいい、凄いっ」って言っているのを聞いて、思わず私は「よっしゃーっ」と...指名打者で送りこんだ新人バッターがホームランを一発かましてくれた時の原監督のような気分...に浸っていたのであります。
そして、グーグラーから出た最初の質問は「それで、君の会社の資本構成はどうなっているの?」、未踏の子は「えーっ、まだ身内だけが出資している個人企業で、未だにエンジェルからもVCからも出資は受けていません。」との返事に...きたきたきたぁーっ、グーグル・トークっていうアプローチなのかグーグラーは誰でも同じDNAを共有しているのか、これは危ない...昔、私も発していたかもしれない「ダースベーダーの誘い」と同じ匂いがするぅ...私は心の底で「駄目だぁ、安く買い叩かれちゃいかん、自分の力を信じて自分の価値を相手にもっと相手に認めさせてから交渉しないと、足元みられちゃうよ!!! フォースの力を信じるんだリューク(未踏の子)!!!」と、団長の気分はジェダイの騎士に諭(さと)すヨーダの気持ち!!!
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その後の懇親会で、未踏の子たちとグーグラーの皆さんの間で、突っ込んだ技術の話をしたり歓談をする場があったのだけれど...その写真に写っている皆の笑顔を見れば、今回のツアーで皆さんがどれだけ成長して、何か大きなモノを掴んでくれたか..はっきり、顔に書いてありますよね!!
 
グーグル本社の廊下にあった開発チームの共有本棚に、「イノベーションのジレンマ」があったのを見つけて、原書でも読んでみようと思った人はさらに成長する子...その本を知らない子は、出直していらっしゃい! と鬼コーチ古川団長の千本ノックはさらに続くのであった。
 
4日目はこれでお終いではなく、さらにサンノゼのJETRO所轄のビジネス・インキュベーション・センター:BICへの訪問、日経BP社の狩集さんのインタビュー、サンタクララのコンピュータ・ヒストリカル・ミュージアムへの訪問、ツアー参加者と現地の方との夕食会、さらに私のホテルの部屋での懇親会...とさらに続くのでありますが....東京に戻ってきた私は、人間ドックにて昨日より検査入院(帰国そうそう、2リッターも下剤を飲まされて、可愛い女医さんに大腸スコープ突っ込まれ、4mmのポリープ削除、術中モニタテレビで自分の大腸内をずずっと見ながら、これYouTubeで公開したら変態かなぁ、なんて思いながら....記念にポラロイド写真を貰ってしまった。ポリープ切除には、ポリープの下部に生理食塩水を入れて切除...煙が出た!、その後切り口を金属のクリップでパチンっ、パチンっと2か所止めてお仕舞、思わず「お上手!!」と言ったら看護師さんに笑われてしまった)というわけで...ネットにアクセス不可にて、病室内にてローカルでエントリしているので更新が途切れ途切れとなりますが、あしからず...と言いつつ、今日は未踏のオフ会が15:00からあって、シリコンバレー・ツアーの報告会がある予定なのだけれど...発表資料を作らなくちゃ...ぐげっ、もう朝だぁ...病院を抜け出してどこかで、このエントリをアップしてこようっと...業務命令...ドリキン、本日15:00未踏のオフ会の場所を調べて(ヒントは、TKPお茶の水、ホール5A)参加のうえ、リアルタイム中継をするべし!! 未踏の子でまだ、狩集さんのお宅に御厄介になっている人たち、リモートで観て帰国後レポート提出のこと!!!! 帰国済みの未踏の子、3月20日に東京ビッグサイトPIE開催中にあたり、Eye-fiのヨバルさん来日の予定、PIE探索の後ヨバルさんと会食の予定につき準備されたし(スケジュール開けておいてね) 以上...
 
シリコンバレーへのツアーは、まだ続く....そんんな合間にFUJI CXのドラマ「薔薇の無い花屋」は、先週の録画した第9回をちゃんと見てから、昨晩は生の第10回を観て涙している私なのでした。
 
では、ふるかわでした
P.S. nobiさんの、グーグル訪問記はこちらに、http://ascii.jp/elem/000/000/117/117538/
 
 
March 17

シリコンバレーへのツアー、3日目(その5)「増井邸にて、本当の天才とは...と思い知る」

L1000140b  未踏の子たちを、天才とおだてて呼ぶには私にはちょっと抵抗があるので、本当の天才とはこういう人のことを言うのだぞ、と体感してもらうために子羊たちを連れて増井邸にお邪魔したのでした。増井俊之さんは、シャープ、ソニーのPCLや産総研でのご活躍の後にスティーブ・ジョブズに誘われてアップル本社に勤務、iPod Touchの日本語入力などを設計した日本の世界に誇るアーキテクトの一人であります。(増井さんの背景1その2その3その4その5本ブログのエントリ1エントリ2
Whole Foods Marketにてアレコレ食材を仕入れて伺ったのですが...「ジャンクフードは要らないからね...ウチの冷蔵庫にあるもの使って」との増井さんからのお言葉...そうは言われても、自分たちの食いぶちは自分で持ち込む、なにやら次の日に今日の昼にMacCafe見かけた大学生がなだれ込んできそうということも伺っていて...明日の食糧や飲み物を補給しておこうとの配慮で、色々仕込みをしておりました。Whole Foods Marketは最近もの凄い勢いで全国展開しているスーパーマーケットで、自然食品、有機野菜、ナチュラル・フードの宝庫であります。体に良い食材を厳選して購入することは決して安い買物ではないのだけれど誰しも気にしていることで、この流れは米国の流通業界の動向にも顕著にみられることです。シアトルでもお気に入りで訪問していたLarry's Marketが閉店してから途方にくれていたのだけれど、Whole Foods Marketはいつ行っても駐車場が満杯で内部の品揃えも勢いを感じます。
L1000090b 外村さんが手羽先を調理するとのことで、私はチーズ、お寿司のパック、ビーフジャーキーに各種ディップ類(アボガドはこんな感じ)、クリームチーズの上にブッカケるサルサソースとか買い込み、IPAなるビールを発見してIPAの皆さんはご満悦、私はFat Tireを見つけて仕込み、仕上げに未踏の子たちに飲ませるワインとしてRIDGEを2本、もったいないからバックヤードに増井さんように隠し持っておいてね、との気持ちを込めてDOMINUSを1本別に仕込んでいざ、増井邸へ..紙袋を増井邸に運び込む時に増井さんは、「ジャンクフードは要らないって言ったじゃない」とは言われたものの、「腹を減らした子供たちにはまずジャンクフードでお腹を一杯にしてからじゃないと..」と発言しつつ、紙袋の中身はジャンクフードじゃない結構まともなモノを厳選して購入したつもり...青山の紀伊国屋で紙ブクロを6袋分くらい購入した感じ...私の運転してきたバンから未踏クンたちに増井邸への搬入を手伝ってもらったところ、1名がオウチからリターンして紙ブクロを持って帰ってくるじゃないですか...「あのう、増井さんがジャンクフードは要らないって言っています」との表現に、「えいっ、お前に細かいこと説明するのも面倒くさい、空気を読め、空気を...小さい子供もいる家庭にジャンクフードを持ち込まれては困るという気持ちに配慮して、有機野菜、にナチュラル・フードで健康に良いものを厳選して購入しているんだ、そのままもってウチに入れ!!!!」と私が言うと、「あのう、ご家族はすでに日本に戻られて今はお一人ですが」との反応...「ばかもん、先方の冷蔵庫の中身を食いつくすつもりで来たのか?明日、他の来客があると聞いているので、その分も含めて補充して帰るぐらいの配慮がないのか?」とのやり取り....最近の若い者は一体どういう家庭教育を受けて社会に出てきているんだ、などとついオジサンの嫌味な発言になりつつ...大きな会社で社会人として揉まれることなく....ベンチャー企業なんて立ち上げてしまう若い子たちは先達たちに礼儀作法などキチンと指導頂く機会もないまま社会人になってしまうのだなぁ、こりゃ何とかしなくちゃいかんなぁ、とつくづく思うのでありました。まぁ、自分の場合も大きな会社ではなく大学を中退してアスキーに8番目の社員として入社したのだけれど、西和彦さんはヤンチャな性格ながら人として礼儀作法にしてはとても厳しく自ら行動実践していた方で、彼の振る舞いを見て自分が恥ずかしい思いをしたり、彼から学んだことも多々あったので....口煩いオヤジとは理解しつつも....未踏の子たちに、「その口のきき方はマズイ」とか「クチャクチャ音を出して食べるな!」とか、「人の話を聞かずに勝手な発言をするな」とか鬼コーチぶりを発揮していたのでした。

増井邸に伺う直前に「まず、伺ったらお招きいただきありがとうございました」と言うこと、ただ座っているのではなく各自宴席のセッティングや食材の仕込みを手伝うこと、部屋を散らかさない汚さない、家具などに傷をつけないように配慮する、ドリンク類をこぼすなどもってのほか、そろそろお暇しますとみんなで帰るタイミングを見計らい、綺麗に片づけて帰るように....と車の中で全員にさとしてから訪問したのでありました。それにも関わらず、グラスをひっくり返してしまう者も出る始末....運転手から社会人教育指導まで、団長の仕事となるとは思ってもいなかった...
増井邸においては、彼の研究開発した各種プロダクツを大きなプラズマディスプレイで拝見しながら、未踏も子たちは、本当の天才から直接ご指導を頂き大満足の雰囲気....宴もたけなわのころに、外村さんが、グッチ裕三の出演するNHK「ハッチポッチステーション」の話題となり、YouTubeにてそれぞれのパフォーマンスを見るにつけ、私は笑い転げまくりでありました、70年代のロックシーンをモチーフにしたパフォーマンス10何曲を、思わず私のiPodVideoからオリジナルのミュージックビデオと対比させて交互に演奏するということをやっていたのだけれど...結局、オリジナル曲のビデオを持っていなかったのはベィシティ・ローラーズだけだったのではありますが....悪ノリしまくっている外村さんと私に...増井さんが「ねぇ、何か面白いほかのコトしようよ!!」との御言葉....マズイ、空気読めないのは私たち(古川+外村さん)であったとオジサン2人で反省しきり....
楽しい時間を過ごして深夜12時には、解散後ホテルに戻ったのですが...私のバンに乗りきれない人たちを増井さんは親切にも自分の車で送ってくださったのでした。そして、長い1日がやっと終わったのでした。 実は終わらずに...さらに私の部屋で2時過ぎまで飲んでいたのだけれど...次の日は、このツアーのハイライトのひとつでもある、グーグル訪問で「Tech Talkにてプレゼン」という重要な日でもあるので、解散...就寝...と思いつつブログエントリをそれから私はしていたのは、ご存知の通りであります。
 
私のチームは「闇鍋ツアー」を刊行したのですが、もうひとつのチームは「寄せ鍋ツアー」斎藤副団長の元に企業訪問したお話は別途こちらにアップされています。http://ascii.jp/elem/000/000/117/117296/

では、ふるかわでした
P.S. スタンフォード大学で出会った大学生8人組、その後アップル本社で木田さんと会食をしているところで出くわして、その次の日には増井邸に8人で押し掛けてきたそうな...心優しい増井さんは8人の学生を歓待して、そのまま8人の学生は増井邸に泊まってしまったのだとか...若いウチには、訪問してそのまま朝まで床で寝てしまい...というのも楽しい時間でありましょうが....東京のウチでも息子の友達が20人以上宿泊していることはよくあることで...はありますが...増井さんのウチにお世話になった学生くんたち....せっかく増井さんが素晴らしいお話をしてくださっているのに、床に座ってひたすらメールをしている輩もいたとか...それでは失礼かもよ!!とオジサンは一言言っておこう...自分も若いころはずいぶんとメチャクチャをして大人に迷惑をかけたもんだけど...自分のことを「バカ野郎!!」と優しく指導してくれた先輩もいて、彼らのおかげで今の自分があるとつくづく思うのであります。というわけで、私も次の世代を担う若者に「鬼コーチ」として今後も教育的指導をしたいと思うのです。
March 16

シリコンバレーへのツアー、3日目(その4)「DANGERの価値をマイクロソフトは買収後に活かせるのか?」

先に結論を出してしまえば....答えはNOだと簡単に予測できます。それは、WebTVの失敗からマイクロソフトは何も学んでいないので、これまた同じことを繰り返すだろうと考えられます。シリコンバレーへのツアーと直接関係ないのだけれど...シリコンバレーでの失敗事例/成功した人たちから未踏の子たちが是非学んでほしいというポイントが、教科書に書いていあるだけではなく、素晴らしい事例としてDANGERの事例に凝縮しているので....
 
まず、DANGERのSidekickに関していくつかの紹介記事をみつけましたので以下にリンクを(訪問後に調べたのだけれど..こういうフォロウもちゃんとしましょうね>未踏の子たち);
上記記事に対して、Life is Beautifulの中島聡さん(おもてなしの心のというべきか)が秀逸なトラックバックを張っておられます。その読み(マイクロソフトがグーグルを訴えるためだけに、DANGERを買収したのでは、という視点なのだけれど...)こちらに、http://satoshi.blogs.com/uie/2008/02/will-microsoft.html
 
L1000207 かのウオズニアックも参画していた企業DANGERの昨年9月末における財務状況は以下の通り(ネット上の検索だけではなく、税務報告書などからその会社の財務状況や会社の状態を読み取る訓練も必要だね>未踏の子たち....でも最近聞いた良い話で、米国のMBAに通う友人がMBAのコースで財務諸表を読む訓練を受けた時にレポート提出後に最初に教授に言われたことは、「財務諸表なんかいくらでもデッチアゲられるのだからそこに書いてあることをそのまま信じちゃだめだ!」と言われたとか....でも、この手の資料を読める訓練はすること...だって...DANGERの公開資料がそう、というわけではないですからね...そうそう、未踏の子たちも海外へ展開するときには、当たり前だけどこんな資料も提出/公開しなけらばいけなのだからね>未踏の子たち;
L1000220b 2007年度の売上は$56.4Mに対して、単年の損益は$12.4M、累損は$188M(約188億円)利用者は100万人弱で過去5回の資金調達で142億円ほどの出資を受け、その中にはNYのSoftbank Capitalなども含まれる。上場へ向けて準備に入ったところに、マイクロソフトが買収をしたという経緯...累積赤字が188億円もある会社ではあるけれど、強烈な支持をカスL1000186 タマーから受けており、iPhoneに対抗しうる唯一の選択肢がT-MobileのSidekickであり、その根幹を支えるDANGERであることには間違いないわけで....しかしながら、創業者のAndy Rubinが辞めて(これまたWebTVで一緒だった人)が、Androidを始めて、Googleの傘下に入ったという背景
http://japan.cnet.com/blog/0002/2007/11/06/entry_25001168/
を汲み取って、上記中島聡さんのエントリとなったわけですね....
こちらのエントリによれば、中島聡さんもSidekickのデビュー当時にアプリケーションを提供したいたのだということも分かって、これまた人間ネットワークの妙を感じたのでありました。
さらに、海部さんのコメントはこちらに;
 
さて、本題のDANGER訪問記はさらに....
L1000222 (2) DANGERの社内見学を終え会議室にて、DANGERのビジネス開発担当ディレクターの一之瀬さんからお話を伺う機会を頂きました。話の最初にこれまた、「古川さんとは、前職(日立)の時代に何度かお会いしたことがある」とのこと...眼の前にいるDANGERの3人ともそれぞれ前の会社(WebTV、SONY、日立)でお会いしていたことに本当にビックリ
 
L1000219 シリコンバレーから学ぶもの、セオリー1:現在どの会社に帰属するかではなく、人間ネットワークは継続してその人の人間力を判断する...あるフェーズで失敗しても、それから学習し次なる失敗を恐れずチャレンジする人間にシリコンバレーの人たちは寛容である。しかしながら、L1000223 個人として信用を維持することは..とても大事で...それぞれのフェーズで人を裏切ったり、自分自身の美学を貫かずに妥協してしまったり、「おもてなしの心」を忘れてしまった人間は信頼を失い、脱落していくのだろう。
 
もとい、DANGERに訪問した未踏の子たちの何人かは、自らOSを創れるだけの技術力を持っていたり、携帯のブラウザをゼロから開発してドコモやauに実装しようとしていたり、ネットワーク管理のソフトや映像サービスなどを実現するソフトウェアの開発者でもあり、若手の経営者でもあるのです。そんな彼らにとって、DANGERが成し遂げた以下のステップは自分たちの目標として掲げても良いもので、;
1. ハードウェアをゼロから設計し、それにOSや、JavaVMを実装する
2. ブラウザーだけではなく、基本アプリケーションからサービスまで自らデザインし提供する
3. キャリア(T-Mobole)から信用を得て納入実績を作る
4. SHARPを始めとする巨大企業にDANGERのアーキテクチャを採用頂き信用を得て、その製品をキャリアに提供する仲立ちをする。
5. ヘッドエンドサービスを構築・維持し、ユーザー管理から月額課金まで自分たちで運用する(この辺は、キャリアさんとの作業分担もあるとは思いますが)
6. 多くユーザーから支持を得て、ユーザーの皆さんが友人に勧めてくれる、各種テレビドラマや映画においてDANGERを使うシーンが登場するのは、多額のお金を積んだスポンサーシップによるものではなく、出演するタレントたちや、監督/プロデューサーの意思によるものだというポイント
7. 自ら構築した環境をひとつのプラットフォームとして提供し、アプリーケーションやサービスの提供を第3者にお願いする。
7. DANGERの価値を高く評価し、マイクロソフトが買収したという事実....買収金額は知りませんが、YouTubeとグーグルの話やYahoo!とマイクロソフトの話ではなく、DANGERのマイクロソフト買収の話から、「シリコンバレーの成功物語」と「お金に糸目をつけず、良い会社を買い漁っているけれど、全然判っちゃいないマイクロソフト」のコントラストが読み取れるのであります。
 
ツアーの3日目、16人の小さな会社Eye-fi、大きくなったアップル、そしてDANGER、サイズの違いやフォーカスはそれぞれ違うものの、卓越した技術とビジネスモデルに加えて、熱狂的なユーザーに支えられて成功している会社...そしてそれを支える魅力的な人たちに触れて、未踏の子たちも何かを掴みとってくれたような感じがします。この日は、それから増井邸に伺う前にWhole Foods Marketにて有機栽培の食料品や飲み物をしこたま購入...増井邸のパーティへ突入したのであります。
 
では、ふるかわでした

シリコンバレーへのツアー、3日目(その3)「マイクロソフトの買収したDANGERのデザイン担当ディレクターは、"危険な花嫁”か?」

L1000182  外村さんの電話で、DANGERに訪問する機会を得て再び自らバンを運転し、DANNGER!社に訪問....2008年2月11日にマイクロソフトが買収を発表したことで話題になったDANGER Inc. 携帯電話のインターネット環境において革新的なサービスで大成功を収めた会社....その成功までの歴史と背景を「未踏の子たち」と一緒に勉強しに行こうと、DANGERに伺ったのでした。 急なお願い(1時間前のこと)にも関わらず、未踏闇鍋ツアーの訪問を心良く引き受けてくれたのは、日本人の"園田 弓恵”さん(失礼、園部さんではなく、園田さん)でした。実は2週間ほど前に、私がシリコンバレーに伺うという話が外村さんから出たときに、園田さんが「古川さんの過去を知っている」という危ない情報が東京まで飛んできて....誰だれ、その人、うーん思い出せない、顔を拝見すればきっと思い出せると思うのだけど、なんてノリでお互いの昔の写真など添付メールでやり取りをしていて...「あっ、あの時の...あの人だぁ..」ということになったのでした。今から20年ほど前に、マイクロソフトはTIGERというビデオ・オン・デマンドの実験プロジェクトをやっていて、その頃横須賀L1000219 (2)<