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11月26日

Windows Vista RC1 ドッグフードを食す、その9

Windows Updateのセットアップを行うと、「Windows 悪...」と表示され、「ライセンス条項を注意してお読みください」と言われても、右に隠れていて読めません。 隠れた文字を読むために、右を見るためのスクロールバーも表示されません。どうやって、読めば良いのでしょう?

使用許諾契約書の、条項の残りを読むためには、その行にカーソルを当てて、右矢印を押し続けると...以下の画面となります。ひたすら右矢印を押して契約条項を読んでから、「同意します(A)」にチェックマークを入れろとでもマイクロソフトは言うのでしょうか?

画面に表示される窓が小さくて全貌が読めない...見落としてしまう、正しく折り返し表示がなされないというケースがあまりにも多いように感じられます。

 

Windows Live Messengerのセットアップのケースは、どう受け止めれば良いのでしょう? 以下の反転した文字列は画面のスクリーンショットを撮る前に私がその部分をドラッグ指定したのですが...貴方ならその部分を査読されて、「同意しますに」にチェックをしますか?どうやら、「マイクロソフトは通信の内容を監視し、会話の内容を含むお客様に関する情報を開示できる」らしい....それも、「単独の裁量により」...ぐげっ、「通信の内容を監視し、開示できる」...って、と読んだ私は青くなって、「キャンセル」ボタンを押してしまいました。

Windows Live Messengerのセットアッププログラム上で、.NET Messenger Serviceの使用条件およびプライバシーに関する声明が、表示されます。その何処にも、Windows Live Messengerと.NET Messenger Service の関連性が無いので、ユーザーとすれば、上記の声明に同意したのは.NET Messenger Serviceのみで、Windows Live Messenger の使用条件として認めたわけでは無い、と主張できそうですが....2004年からこの記述が提示され続けており、その時点では私もマイクロソフトの社員・役員であったという事実...そして、自分自身もその声明に同意してメッセンジャーを使っていた一ユーザーであるという経緯に唖然としてしまいました。

特に、セットアップ時の窓の大きさではその条項の全貌を読むことができず....同意しますにチェックマークを入れて、次へと進む前に...軽い気持ちでスクロールバーを操作していたら、こんな表示に出くわしてしまったのです。まぁ、昨日までの私でしたら、ここで「怒りの鉄拳、第2発目」をいきなりかっ飛ばしていた所でありますが、皆様の暖かいコメントで、「その前後をまず読み返すこと」などの助言を頂いたので、冷静な判断に徹することにしたのであります。

しかし、その記述を読む限りでは....マイクロソフトは自社の利益、従業員の利益、その顧客の利益と保護のために、私の通信内容を監視し、会話の内容、情報を開示できるって...宣言しているようにやはり思われるのでした。

「マイクロソフトは、その単独の裁量により...お客様の通信を監視し、会話の内容を含むお客様に関する情報を開示できるものとします。」という点に絞って読むと、まるで戦前の検閲や..どこぞの国の民主化運動の盗聴と国家権力による弾圧じゃあるまいし...その声明に私自身が同意します。とその場でクリックして、セットアップを進めることに思わず躊躇してしまいました。この段階で、かなり怒り狂ってブログのエントリをすると昨晩と同じか...(実は、昨晩のまんまと引っかかったエントリを書いている時点で上記の事実を既に掴んでおり、それをそのままアップするには、社会的なインパクトが強すぎるかそれとも書くべきかと悶々としておりました。その背景が11/25の「怒りの鉄拳、空振り」の元凶でもあったのだけど...)まぁ、結果として怒ったままの第2弾も空振りではなく、本件に関する冷静な調査と判断が出来て良かったと思います。

さて、Windows Live Messengerのセットアップをキャンセルして、「Microsoft オンラインプライバシーに関する声明」より抜粋やその本文をまず熟読し、それから画面にあるhttp://messenger.msn.com/Help/Privacy.aspx を読んでみようと試みました。 そのページを参照してみますと、上記の文章と全く同じ文章が表示されます。この場合は、表示される窓のサイズが少し大きいので、以下のような表示となります。

それをさらにスクロールすると、以下の条項に到達します。

上記表示では、「マイクロソフト コーポレーションは、お客様による本サービスの使用を、会話の内容を含め、非公開であると考えています。マイクロソフト コーポレーションは、お客様による通信を定期的に監視したり、お客様による通信に関する情報を公開することはありません。」との文章を読み取れます。この表示は、Windows Live Messengerのセットアップ途中では窓が小さくてひとつの枠内で一連の条項を同時に読み取ることはできません。

全文を読んで、その内容をどのように解釈するかは、個人の受け止め方、法律の解釈にそれぞれよるのでしょうが

「マイクロソフト コーポレーションは、お客様による通信を定期的に監視したり、お客様による通信に関する情報を公開することはありません。」と書いてありながら「ただし、」以降の文章だけを読むと、通信の秘匿性に対して何ら保障されていないように受け止められます。

元々、この条文は9.11のテロ事件発生以降、メッセンジャーなどの秘匿性のある通信手段がテロリストの犯罪に活用されている事態をかんがみて、テロリストの活動を捜査したり不穏な動きを事前に検知するためであれば通信の秘匿性は保障されない...という米国流の社会通念にたった契約条項にも思えます。結果として、特定の捜査機関や国家が捜査依頼をした時に、通信事業者やプロバイダは通信の内容を監視したり、情報を開示したりという義務を背負うことになっているのでは、と私は推測します。この状況は、マイクロソフトのみならず、CISCO、Yahoo!、Googleなども全く同様で、それが結果としてテロリストの活動を捕捉し一般市民の安全を保障することに繋がっているのです。

しかしながら、上記の筋書きは米国流の対テロ対策であり、他の国においては政府に反抗する活動家もしくは民主運動に関わる人たちの発言を捕捉し、何百人もの人間が投獄される元凶になっているという事実もあります。多くの人権保護団体やネットワーク上の国際ルールを監視する団体からは、米国各社の通信ソフトウェアに、通信の内容を傍受するようなHook(切り口)が用意されており、それを当該国家に開示することがそのソフトウェアをその国で流通させることの必須条件になっている、ということも既に社会問題になりつつあります。

個人的には、犯罪捜査や時には親として子供を守るために子供の通信を親が監視する権利、一定の雇用条件が交わされた上で従業員が個人使用で会社の通信を利用している場合もしくは会社の秘密を第3者に開示するような行為があった場合にはその調査として社員の通信を監視する権利を会社は有するのも、私は一理ありだとは思います。
そのようなケースでも、親として子供を守る、犯罪行為から会社を守る(事前の雇用条件に、、会社内の通信は企業が監視する権利を有すると社員・会社が同意した上でのことが前提と思いますが)...そのような全ての例外的なケースを考慮したうえで、個人のプライバシーと通信の秘匿性は絶対に守られなければならいない...基本的な人権であると考えます。

その視点で、何度もこの契約書を読み返しているのですが...「ただし」以降の文書が..私には、
マイクロソフトが会社として、従業員やその顧客の利益のために貴方の通信内容は監視され、人に開示される可能性があります。そして、その条件は犯罪捜査とか、法律に触れる行為を監視するとか、所属する企業の調査の目的であるとか、民主化運動に対する国家弾圧だろうが、子供のいじめだろうが、スパイ活動だろうが、浮気調査だろうが、人の会話を盗み見る愉快犯だろうが....そんな事に全く関係なく、「マイクロソフトの単独の裁量で、通信を監視して会話の内容を含む情報を開示できる。」ってことに合意を迫られていると受け止めました。

その後の顛末:
セットアップをキャンセルしたにもかかわらず、Windows Live Messengerの入力促進画面が、毎回起動時に表示されるようになりました。Windows Live Messengerのセットアップを再度試み、Vista の環境からひとまず、抹消するためにダウンロードサイトからインストールプログラムを実行したところ、いきなり「更新セットアップ」となり、「キャンセル」を押さずに「更新セットアップ」を押したところ、「プログラムを抹消する」オプションも、再度契約条項を提示することもなく、インストールが進行して、Windows Live Messengerがインストールされてしましました。

あのぅマイクロソフト殿、私は一度も「契約条項に同意します」ってチェックマークをしていないので...私の交わす通信は監視したり開示しないでくださいね...とは、言うものの昔から使っているメッセンジャーのアカウントを開く段階で、Windows Live Messenger  のセットアップでは同意しなかったのに、昔の同意が活きているって解釈されているのでしょうか? 前回、契約書の内容を読まずに安易にチェックマークを入れて「同意します」を選択したのが、オマヌケだったのか...

Windows VistaのRTM版でも、同じ窓の大きさで契約条項を表示しているのではないかと予想しますが...
「.NET Messengerの使用条件」と相変わらず表示しているのかが、気になるところです。

もし、マイクロソフトが単独の裁量で個人の通信を監視したり開示するという表現に対して、詳細な説明やその諸条件をさらに提示しないのであれば...私は「.NET Messengerの使用条件」として過去了承したけれど、「Windows Live Messengerの使用条件」として何も同意した覚えは無いと主張していくつもりですし...

もし、今後のVista レリースで、契約条項のタイトルを単に「Windows Live Messengerの使用条件」と書き換えてそのままの条項で今後提供されることになるのか、それこそ「一ユーザーの眼で監視」していきたいと思います。

では、ふるかわでした

评论 (7)

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Hideki Saito发表:
古川様
いつも拝読しております。
情報の開示に関する条項ですが、9/11以後によくみられるようになったものではありますが、これは本当は問題視されないといけないものではないのかといつも思っております。
特に最近明らかになったブッシュ政権による裁判所の手続きを得ない盗聴など、情報開示に関する問題は最近になりより議論がなされるようになってきています。この文言においてはマイクロソフト社自体がそれを判断し、開示できるとなっており、正当な法的手続きに則り行われる保証もなく、またその基準等も決して明瞭とはいえない状態で上記のような条項が存在することに脅威を感じます。
ただ、ネット社会の最近の傾向としては暗号化などを各自使用し、自分のプライバシーは自分で守らないといけない時代になっただけなのかもしれません。
12 月 6 日
匿名 的图片
TT 发表:
ボリュームライセンス版のVista Businessでも「Windows Updateのセットアップを行うと、「Windows 悪...」」は変わらずでした。やはり製品版でも修正がされていません。ちょっとこれは酷いですね。
12 月 2 日
匿名 的图片
(名前なし) 发表:
いつもブログを拝見しております。 やまのべんのコメントに書いてあることが私にも全てで、事実上ユーザーには選択の権利などないと思っています。
 
なぜなら、
・条文変更を依頼する連絡先も持っていないし、単純に同意できないなら、導入してもらわなくて結構ですと言われている。
・さらに悲惨なのは、同意できないので購入店に事情を説明して返品しようとしても、ソフトウェアは返品不可。
 
どうにもならないので、条文を読む前に、どのような使用許諾条件であろうと、それに同意することを決心して購入するしかないが私の結論です。
 
にしても、古川氏のブログをSteve Ballmer氏に読んで頂きたいですね。
よくあんな自信たっぷりに宣伝できますね、こんなクオリティなのに。
 
PS:すみません、名前の欄にニックネームをかけないので、名無しでの投稿となっています。
12 月 1 日
>Windows VistaのRTM版でも、同じ窓の大きさで契約条項を表示しているのではないかと予想しますが...
>「.NET Messengerの使用条件」と相変わらず表示しているのかが、気になるところです。

MSDNからRTM版を入手して評価中ですが、同じ表示です。インストーラはネットからダウンロードしてるようなので、明日にでも修正は可能だと思いますが。

中身については、私はいつも目をつぶって同意をクリックすると決めています。
 これらの文章をたまに読んでみても、「当社はいつでも無条件でこのソフトの利用許諾を取り消せる」条項があったりします。Windows XPにも「本契約書に明示的に規定されていないすべての権利は、マイクロソフトによって留保されます。」といった一文があり、気にしだすときりがありませんので。

追伸 19日はありがとうございました。
11 月 30 日
コメントを皆さんありがとうございます。
 
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(平成十三年十一月三十日法律第百三十七号)の制定に当っては、その法律が出来上がるまでの経緯に私も関心を寄せておりましたし、他のプロバイダの方々と開示に際する条件を協議し、識者や政策提言者のヒヤリングを受けた覚えがあります。
 
今回の契約書に提示されている条項は、それらの条件に一切関係無く、マイクロソフトコーポレーション、もしくはその従業員、顧客の利益のために、
マイクロソフトの独自の裁量で...通信を監視したり、開示できる...という点に対して問題提起をしているわけであります。
本条項を含む契約書は、私のマイクロソフト在籍中に実施されているという事実を鑑みれば、自分自身にも責任の一端はありという事実を私は認めつつ...今日のこの日までこの契約書を読まずにサインアップしていた、一ユーザーとしての行動を自省しつつ、
今後もこれで良いのでしょうか?と皆さんに問いかけているのであります。
 
では、ふるかわでした
11 月 28 日
匿名 的图片
ツネ・ノリ・モンターニュ・ヤマダ・バリエール・二 发表:
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(平成十三年十一月三十日法律第百三十七号)に基づく開示を命じる判決もしくは命令を裁判所から受けた場合や警察などの公的機関から、刑事訴訟法(昭和二十三年七月十日法律第百三十一号)などの捜査権限を定める法令に基づき正式な照会を受けた場合は、どのような企業でも開示します。
ユーザーが法令や利用規約、ガイドラインなどに反し、第三者またの権利、財産、サービスなどを保護するために必要と認められる場合であって、本人の同意を得ることが困難な場合や人の生命、身体および財産などに対する差し迫った危険があり、緊急の必要性がある場合であって、本人の同意を得ることが困難な場合は会社の判断で開示できます。
11 月 26 日
456さん发表:
すっかり読者になってしまいました。
今までライセンス条項なんて読まずに「はい同意します」と無意識にクリックしていたのです。
やっぱりライセンス条文なんて小難しいし、いつも同じような内容だし特別気を使うような事態にはならないだろうと。
それが、古川様の指摘どおり通信の傍受といったことに同意していたとは驚きました。
アメリカでは警察による捜査のための盗聴をしているとうる覚えながら耳にしました。
アメリカではテロ対策のためやむなしとのことですが、盗聴が警察にも認められていない日本にアメリカナイズを押し付けるのは困った問題です。
グローバル企業に起こりうる問題といえます。
WindowsXpでもエラーが起きた際にマイクロソフトに結果を送るかどうかはいかいいえで聞かれます。
あれも本来ならライセンス条項をポップアップするべき箇所ではないでしょうか?
マイクロソフトに送った個人情報?やエラー情報がどのように適切に扱われているのか私達は知る由もないです。
公開されているのかもしれませんが私達の知らないところで公開されているのもまた恐ろしいことです。
OSを作るということは個人の情報を扱うプライバシーの保護も重要な課題だとこの記事を見て思いました。
結論としてその国の法律に準じたOSをローカライズすべきだと思います。
アメリカのテロ対策のノリ?を日本にも適用するのは問題があると思います。
 
 
11 月 26 日

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